突然エンジンが掛からなくなる…。重大トラブルを未然に防ぐ大切なメンテナンス
ハリアーの購入後6年が経過したので、バッテリーを交換することにしました。今のところバッテリーに不具合は起きていませんが、何の前触れもなくトラブルを起こすのがバッテリートラブルの怖いところ。さすがに新車購入から6年も使うと突然寿命を迎える可能性が高いので、トラブルを事前に防ぐためにバッテリーを交換することにしました。
救助要請した路上トラブルの一位は過放電によるバッテリーあがり
バッテリーにはインジケータ(点検窓)があるので、インジケータをのぞくことでバッテリーのコンディションを知ることができます。通勤快速ハリアー号のバッテリーは「良好」な状態を示しており、交換を急がなければならないような症状も出ていません。しかしある日突然トラブルを起こすのがバッテリートラブルの怖いところです。自宅でエンジンが掛からなくなるのであれば、まだいいのですが、出先でエンジンが掛からなくなったら一大事です。通勤快速ハリアー号も新車で購入して6年が経過したので、そろそろバッテリーの劣化に気を付けたい時期です。そこで、気温が下がりエンジンスターターを多用する冬を前に、バッテリーを交換することにしました。
JAFの出動理由の33%がバッテリートラブル
万が一、車が故障したりトラブルが起きた時にお世話になるのがJAF(日本自動車連盟)です。そのJAFが出動する理由のうち、最も多い原因がバッテリートラブルです。平成28年度のデータによると、出動理由の33%がバッテリートラブルで、出動理由の一位となっています。ただしトラブルが起きた原因の多くが、古いバッテリーを使い続けたことによるものであり、適切な時期に交換しておけば防げるトラブルです。
ハリアーでは経験ありませんが、過去何度か路上でエンジンが動かなくなるトラブルを経験しましたが、トラブルは本当に嫌なものです。周囲から白い目で見られるし、もし携帯が通じない山の中だったり、真冬の夜だったりすると大げさな話ではなく、命に危険が及びます。バッテリートラブルは、そうなる前に防げるトラブルなので、バッテリーの調子がいいうちに交換することにしました。
新車装着バッテリーに比べ容量大幅アップ!パナソニックカーバッテリー「caos」へ交換
今回、交換したバッテリーは、パナソニックのカオス(caos)です。パナソニックは長年自動車用バッテリーを手掛けてきた信頼できるメーカーであること。そしてハリアーのエンジン「2AZ-FE」は充電制御を行うエンジンなので、充電制御に対応したカオスは、ハリアーで使用するバッテリーとして相性が良さそうなことがカオスを選んだ理由です。
高価なカーバッテリーは通販で買って自分で交換すれば超格安!
今回交換したバッテリーは、楽天ショップ激安カー用品 Webいち店で購入しました。購入したサイズ95D23L(※現在は100D23Lへ容量アップしています。)は量販店やディーラーだと工賃込みで3万円から4万円近くしますが、激安カー用品 Webいち店で購入すれば、100D23Lが送料込みで半額以下の1万2千円ほどで購入できます。ですから通販で購入して自分で交換した方が絶対にお得です。
バッテリーサイズはエンジンによって異なります。
通勤快速ハリアー号のグレードは240Gなのでエンジンは2AZ-FE。純正バッテリーサイズは55D23Lです。バッテリーのサイズはエンジンによって異なるので、購入前にバッテリーメーカーの適合表で確認して下さい。
バッテリー品番の見方は、最初の「55」とか「100」と言った数字は、簡単に言うとバッテリーの容量を表しており、数字が大きいほど始動性能が高く高性能であると言えます。「23D」はバッテリーの物理的な大きさを表しているので、この数字が同じバッテリーを選びます。最後の「L」は+端子の位置を表しており30系ハリアーは「L」です。
作業工程の紹介ハリアーのバッテリー取り外し手順
ハリアーのバッテリーは、ボンネットを開けて向かって右手前に取り付けられています。ヘッドライトのすぐ後ろなので作業性は良好です。新車購入以来6年間お世話になった純正バッテリーは、衰えを感じさせず快調ですが、突然のトラブルにそなえて交換します。
バッテリーを固定しているブラケットの取り外し
まず最初にバッテリーを固定しているブラケット(金具)を取り外します。ブラケットは2ヶ所で固定されています。上の写真の位置にあるバッテリー奥側の二面幅10mmのナットは緩めるだけでOKです。完全に取り外す必要はありません。ソケットレンチとラチェットがあると便利です。
つづいて手前側のボディーへ固定されている二面幅10mmのボルトを外します。こちらは完全に取り外します。するとバッテリーを固定しているブラケットが外れます。
マイナス側バッテリーターミナルの取り外し
ブラケットが外れたら、次にバッテリーのマイナス端子へ繋がっているケーブルを取り外します。バッテリーのマイナス端子を挟みこむようにターミナルが固定されているので、ターミナルのナットを緩めると外すことができます。必ず最初にマイナス端子側から取り外します。
バッテリーは、必ずマイナス端子から外します。自動車のボディーはマイナスの電線の役割を果たしています。マイナス端子を外さないままプラス端子のターミナルを外そうとして、万が一、ターミナルを外している工具がボディーに触れるとショートしてしまうので、必ずマイナス端子から外します。
プラス側バッテリーターミナルの取り外し
マイナスターミナルが外れたら、次にプラス側のターミナルを外します。まずプラス端子にか被せてあるカバーを取り外します。カバーの下へ指を入れて軽く手前に引きながら上げると外すことができます。
カバーが外れたらプラス端子に繋がっているターミナルを外します。くどいようですが、マイナスケーブルが外れている事を確認します。安全のためにマイナス端子へウエスなどを被せ、絶縁しておけば安全です。
プラス端子を外す前に、必ずマイナス端子が外れていることを確認します。
古いバッテリーの取り出しとターミナルメンテナンス
ターミナルが外れたらバッテリーを取り出します。バッテリーには取っ手や指を掛ける場所がないので、少し傾けてバッテリーの下へ指を入れるか、バッテリーの側面を確り挟み込むなどして、落とさないよう慎重にバッテリーを取り出します。
取り出したバッテリーを確認したところ、プラス端子直ぐ下のセルのバッテリー液が若干減ったかな?という程度で、全体的にバッテリー液が減っている様子はなく健康状態は良さそうでした。6年間ご苦労さまでした。
バッテリーを取り出したので周囲を水拭きしていると、バッテリーが乗っていたトレーが動くので持ち上げてみると、裏にケーブルが繋がっていました。
繋がっていたケーブルのコネクタを抜き、バッテリートレーを取り出しました。ハリアーの解説書を確認すると、回路図上にバッテリー温度センサーなるものがあるので、多分これがバッテリーの温度センサーなのでしょう。バッテリー温度の違いにより、エンジンに対してどのような補正制御を行うのかは分かりません。
バッテリーターミナルの清掃
ターミナルに汚れが付着していたら、ウエスでから拭きして汚れを落とします。もしターミナルへ白い粉状の結晶が付いていたら硫酸塩(サルフェーション)なので、バッテリーの状態が良いとは言えませんが、プラス側、マイナス側共に異常は無いようです。
新品バッテリーを繋ぐ前に、ターミナルのメンテナンスを行いました。ターミナルの内側、バッテリーの端子へ接触する面を紙やすりで軽くこすって汚れを落としました。ターミナルは銅で出来ているので、磨いた面は銅の色が出てきています。ただし磨きすぎに注意して下さい。軽く汚れを落とす程度で十分です。
パナソニックカーバッテリー「caos」設置取付け作業
ここからは新品バッテリーの取り付け作業を行います。カオスには取り外しができる取っ手が付いているので、搭載作業がとても楽です。赤いキャップが被せてあるプラス端子が向かって左側になるよう、慎重にバッテリー受けの中央に乗せます。
バッテリーの取っ手を取り外す
バッテリーを乗せたら、バッテリーの取っ手を取り外します。上の写真の位置を手のひらで下方向に押すと外れます。少しコツが要ります。取っ手は付いたままでも問題ありません。
プラスターミナルをバッテリーへつなぐ
取っ手が外れたらターミナルを取り付けます。この時、まず最初にプラスのターミナルから取り付けます。取り外しとは逆で、必ずプラス側から取り付けます。
またバッテリーと同時に購入したバッテリーの寿命判定ユニットLifeWINKのプラス端子も同時に取り付けます。ターミナルへ絶縁キャップを被せる都合上、写真のような配線の引き回しを行いましたが、見た目が良くないですね。ターミナルと綺麗に共締めできるように予めLifeWINKの端子を加工しておくか、もしくはケーブルが綺麗に引き出せるように絶縁キャップへ切り込み入れるなどの工夫を凝らしてもいいかも知れません。
ターミナルの締め付けナットは銅製でやわらかく、力任せに締めるとネジが切れるので締めすぎに注意です。プラスターミナルを取り付けたら絶縁キャップを被せて下さい。
- ターミナルは必ずプラス端子から取り付ける。
- ターミナルを固定するナットは強く締めすぎない。(マイナス側も同様)
- プラスターミナルを取り付けたらすぐに絶縁カバーを被せる。
マイナスターミナルをバッテリーへつなぐ
続いてマイナスターミナルを取り付けます。プラスターミナルと同様にLifeWINKの端子と共締めします。マイナス端子には絶縁キャップがないので、見た目も綺麗にケーブルを引き出せます。ターミナルがマイナス端子へ接触した瞬間に小さな火花が飛ぶかもしれませんが大丈夫です。
LifeWINK取り付け後の作動状態
記憶があいまいなのですが、LifeWINKはバッテリー取り付け直後、一番右側のLEDが点灯しっぱなし、もしくは点滅していたと思います。LifeWINKの裏側にLifeWINKを固定するための両面テープが貼ってありますが、この時点では固定せずバッテリーを固定するブラケットを取り付け後、一番最後に位置を決めてから貼り付けた方が良いでしょう。
バッテリーを固定するブラケットの取り付け
最後にバッテリーを固定するブラケットを取り付けます。ブラケット取り付け後、バッテリーをゆすってみて動かなければOK。バッテリーは上から押さえているだけなので多少ずれ動きますが、浮き上がるようなことがなければ大丈夫でしょう。最後にLifeWINKを貼り付けて固定すればバッテリーの交換作業は終了となります。
バッテリー交換後の初期設定
バッテリーを交換すると作動しなくなる機能があるので、バッテリー交換後に機能の再設定を行います。
パワーウィンドウ
パワーウィンドウの自動全開と自動全閉の機能が使えなくなります。また運転席のスイッチで各窓の操作もできなくなります。機能を復帰させるには、まず各ドアのパワーウィンドウスイッチを操作して、半分ほど窓を開けます。次にスイッチを引き上げて窓を閉めるのですが、窓が閉まりきってもスイッチを引き上げたまま2秒程維持します。これでパワーウィンドウの自動全開と自動全閉の機能が復帰します。
パワーバックドア
パワーバックドアも運転席のスイッチやリモコンでの開け閉めができなくなります。復帰方法は、まず手動でバックドアを開けます。次に手動で閉めると復帰します。バックドアが閉まるときに、クローサーが働いてバックドアをギュッと引き込みますが、このクローサーが作動することでスイッチ操作が復帰するようです。
その他
サンルーフも回復操作が必要なようですが、通勤快速ハリアー号にはサンルーフが装着されていないので詳細は分かりません。カーナビ装着車の時計は、ナビの時刻データを取り込むことで自動的に時刻を合わせるので、特に操作は必要ありません。フロントカメラやバックカメラの予測進路表示が表示されなくなりますが、少し走れば自動的に機能回復するので、特に操作は必要ありません。
カーナビ内に保存した目的地などは、目的地を登録しておかなかったので消去されるのか分かりませんが、ナビの設定内容は消えませんでした。自宅の登録場所も消えませんでした。
使用済みバッテリーの廃棄方法
今回バッテリーを購入した楽天ショップ激安カー用品 Webいち店では、バッテリー交換後に廃棄するバッテリーを宅配便で送ると無料で引き取ってくれる廃バッテリー無料回収サービスを行っています。送料も無料(着払い)なので、費用の負担なく使用済みバッテリーを廃棄できます。
廃棄するバッテリーはカーショップやガソリンスタンド、ディーラーなどへ頼めば引き取ってもらえる場合がありますが、最近はその店で購入や交換しないと処分してもらえないことが多いようなので、バッテリー購入時に廃バッテリー無料回収サービスを一応申し込んでおいた方がいいかもしれません。
ハリアーのバッテリー交換作業総評
ハリアー購入後6年経過して初めてバッテリーを交換しました。トラブルの予兆はありませんでしたが、さすがに6年も使い続けると、そろそろトラブルを起こすかもしれないという不安がありましたが、今回バッテリーを交換したことで、そんな不安も解消し、安心してドライブを楽しめそうです。バッテリー交換は、カーショップやディーラーで交換するととても大きな出費になりますが、通販でバッテリーを買って自分で交換すれば、とても安く費用を抑えられるので、ぜひバッテリー交換にチャレンジしてみて下さい。
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